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市場調査の方法とは?代表的な調査手法と調査の進め方・事例を紹介!

ライター:株式会社ネオマーケティング

公開日:2017年02月13日 | 更新日:2023年10月17日

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目次

市場調査(Marketing Research)は、顧客のニーズ・商品の評価・市場動向などを把握するために不可欠です。例えば、市場調査の実施により商品の販売予測を行うことは、より良い商品開発につながります。また、商品の売れ行きが思わしくない場合は市場調査で原因を特定し、商品の改良や価格設定の見直しなどをしましょう。
ビジネスを成功に導くためには、常に予測と検証が必要です。市場への参入や新製品の開発、そのためのアイデア出しなど、市場調査には目的の設定からレポート作成に至る流れがあります。そこで今回は、市場調査にはどのような方法があるのか、そして市場調査の流れについて詳しくご紹介します。

市場調査とは

市場調査とは、企業がマーケティング活動を行う上で必要となる様々な情報を、消費者をはじめ、ターゲットとなる顧客から収集し、分析する調査のことです。
市場調査は、消費者のあらゆる情報を企業に伝える役割を担っています。

企業は消費者に対して、商品やサービスを買ってもらうために様々なマーケティング施策を行っています。
消費者に魅力的なコンセプト、利便性を伝え、他の商品との違いを伝え、顧客にとって良い商品やサービスであることをアピールしています。
しかし、最も重要なことは、商品や企業側の情報発信を受け手である顧客がどう思っているか、ということです。

顧客にとって本当に魅力的な商品やサービスを提供していくためには、顧客が今の商品をどう思っているのか、どのようなニーズがあるのか、どのような点に不満を抱いているのかなどの情報を収集し、その情報をもとに施策を実行していくことが非常に重要です。
その、ターゲットとなる顧客の「声」を集める手段が市場調査です。

 

●市場調査とマーケティングリサーチの関係

市場調査とマーケティングリサーチは、ほぼ同義だと考えて差し支えありません。実際、市場調査とマーケティングリサーチは同じ意味で使うことが多いです。
ただし厳密にいえば、マーケティングリサーチの中に市場調査が内包されているといえます。

・市場調査

市場調査は英語で「market research」と訳しますが、主には人々が買う「もの」についての情報や、買ってからの「感情・思い」についての情報を収集することを指します。

 

・マーケティングリサーチ

マーケティングリサーチは消費者についての調査だけでなく、製品についての調査、価格に関する調査、広告に関する調査など、あらゆるマーケティング活動に対する調査がその範囲になります。(参考:「マーケティングリサーチの論法と技法」 上田拓治著)

市場調査の具体的な方法

市場調査の具体的な方法をご紹介します。市場調査は大きく2つに分類することができます。

定量調査と定性調査の比較表

 

●定量調査

定量調査は、数値で表すことができるデータを収集し、分析するための調査手法です。
インターネットや対面などでアンケートを行い、そのデータを集計、分析します。
定量調査の代表的な方法として、以下の調査手法があります。

 

・ネットリサーチ

インターネットを通じてアンケートに回答してもらい、その結果を集計し分析する市場調査の方法です。
調査のすべてがインターネット上で完結するため、比較的低コストでスピーディーに調査を行えるメリットがあります。

 

・会場調査

製品を実際に見てパッケージを評価させたり、実際に試飲試食・試用を行ってもらって評価させたり、所定の会場に人を集めて行う調査手法です。

 

・郵送調査

紙アンケートや、ネット上のアンケート画面URLを案内する書類を郵送で回答対象者に送付して、回答後返信してもらう調査手法です。通常のネットリサーチではリーチしにくい層、企業や団体の特定部署、病院、学校などに市場調査を行える数少ない市場調査の手法です。
住所のリストさえあれば、調査実施が行えるメリットがあります。

 

・ホームユーステスト

効果を実感するまである程度の期間使用する必要がある、または普段の生活の中でテストさせたい製品についての調査の場合に、その製品とアンケートの案内を対象者に送付する調査手法です。

 

●定性調査

定量調査とは異なり、数値データではなく、インタビューなどでヒアリングした内容を分析対象とします。インタビューの中で、行動や感情の背景にある、その人自身も認識していない潜在ニーズを探っていきます。

 

・デプスインタビュー(DI)

インタビューアーと対象者の1対1で行うインタビュー調査です。1人を徹底的に深堀ることができるため、顧客のインサイトを探るために最適な方法です。
また、お金や病気などのデリケートな話題を扱うインタビューの場合にも活用されます。

 

・グループインタビュー(FGI)

4~6名ほどの調査参加者に対してインタビューを行う調査です。定性的な情報を一度に複数人から得られるため、にメリットがあります。
モデレーターと呼ばれる、参加者に話を振り情報を引き出す人の役割が非常に重要です。

 

・訪問観察調査

人の行動や生活環境を観察し、インタビューを行う調査手法です。インタビュー調査と異なり、その人がどのような行動をするか、どのような環境で生活しているか、といった情報も分析対象とすることに特徴があります。

 

・オンラインインタビュー

オンライン上で行うインタビュー調査です。インターネット環境があればどこでも実施することができ、お客様、対象者双方にとって、場所と時間の制約が小さいインタビュー手法です。

市場調査の進め方

市場調査の進め方は、次の5つのステップによって構成されます。市場調査の流れ

 

【ステップ1】調査目的を明確にする

問題(課題)と目的設定は、市場調査の最も重要なステップです。企業が市場調査を実施するときは、「課題」や「目的」を抱えているはずです。課題や目的をあいまいにしたまま計画策定に進んでも、売り上げにつながる市場調査を行うことはできません。
課題や目的を明確化することにより、初めて市場調査の成果を上げることができます。

市場調査の課題と目的には、以下のようなケースが例として考えられます。

 

ケース1.市場分析

顧客のニーズ、ライフスタイル、購買行動、認知利用実態、満足度、競合商品との比較情報などの基礎情報を収集することが目的です。定期的に調査を行い、市場環境について常に最新の情報をアップデートしておくことが望ましいでしょう。

 

ケース2.アイデア創造、コンセプト開発

消費者のニーズや不満点を把握し、施策アイデアや商品コンセプト等へ活かすことが目的です。
既存商品の改善やリニューアルであれば、想定ターゲット層を明確にして、その層へのアンケート、インタビュー調査を行っていきます。
新製品開発であれば、想定する顧客を中心において新製品のアイデア開発を行い、アイデアを評価させ、コンセプトに落とし込んでいきます。

 

ケース3.コミュニケーション戦略の改善

消費者に行おうとしているコミュニケーションが、ターゲットに刺さるものであるか確認することが目的です。
例えば広告やキャンペーンの開催時には、ケース1の市場分析から得た情報をもとに、ターゲットがどのようなところで情報収集をしているか、どのような情報を求めているのか、等を考えていきます。

 

ケース4.商品評価

既存商品の場合は問題点を探り改善への道筋を得ること、新商品の場合はコンセプトから実際に商品にしたときの受容性を確かめることが目的です。

 

【ステップ2】調査設計を行う

計画設計では、どのような方法で、どのような市場調査を実施するかを決定します。
代表的な市場調査の方法には、インターネット調査、グループインタビューなどがありますが、調査の課題と目標によって適切な調査方法を選択してください。

インターネット調査が適しているケースは、大量のサンプル(調査対象者)を低コストで集めたい場合です。代表的な質問方法として、複数の選択肢の中から当てはまるものを1つ選ぶシングルアンサー方式(好き・嫌いの選択や、満足度を1~5のスケールで評価する等)、複数選ぶマルチアンサー方式(選択肢を与え、購入経験があるシャンプーをすべて選ばせる等)があります。

グループインタビューはモデレーターや会場のコストがかかるものの、調査対象者の生の声を聞けるため豊富な情報を得ることができ、意図しないアイデアや率直な感想を引き出すことが可能です。

デプスインタビューの場合、1人の意見を深堀ることができるため、消費者のインサイトを探ることができる手法です。そのため、まったく新しい製品アイデアや、既存商品のリニューアルの際のアイデアを得る、施策の仮説を得る目的で活用することに適しています。

インタビュー調査の場合は、インタビューできるサンプル数が多くないため、調査対象者の選定とリクルーティングが非常に重要です。

【ステップ3】調査を実施する

ステップ2で策定した計画に従って調査を実施します。
調査実施の重要なポイントは、調査対象者の選定と高いスキルを持つ調査員の確保です。
一般的な市場調査、特に定量調査では、実際に商品を出した時や施策を行った際に市場で受け入れられるかを検証するために実施するケースが多いです。そのため、調査対象者は平均的な普通のユーザーを対象にするケースが一般的です。

しかし、新しいアイデアの種となる情報を得るための調査で平均的なユーザーを調査対象にしてしまっては、よくある意見しか出ず、あまり実りのある調査にならないことがあります。このような場合は、商品やサービスについて、極端な利用をしている人「エクストリームユーザー」を調査対象とすることが有効です。

 

【ステップ4】結果分析・仮説検証を行う

調査終了後データの集計・分析を行い、レポートを作成します。ただ調査結果をまとめるのではなく、その後どのようにレポートを活用するか念頭に置きながらレポートを作成することが大切です。調査目的や課題を解決できるレポート作成を専門のリサーチ会社に選ぶのも1つの方法です。

 

ステップ5】意思決定を行う

市場調査の目的は、調査結果の分析から導いた考察をもとに、マーケティング施策を考える、商品を改良する等の行動を実施するなど、何かしらの意思決定にあります。仮説検証の市場調査を実施したのであれば、その検証結果をもとに次のアクションを決定します。仮説立案の市場調査を実施したのであれば、その仮説を検証する何かしらのアクションをとっていくことになります。

市場調査で注意すべきポイントとは

市場調査を行う上で注意すべきポイントは、以下の3つになります。

 

・調査の目的を意識する

市場調査では、最初の目的設定が最も重要で、ここに市場調査が成功するかどうかがかかっていると言っても過言ではありません。
市場調査の目的を設定するために、まずは現状の課題を整理します。

 

・仮説を立てる

市場調査の中でも特に定量調査では、仮説を立ててから調査を行うことが非常に重要です。
仮説とは、調査で聞きたいことに対しての仮の答えです。
その仮説がなければ、調査結果を活用するときに、どのようにデータを活かせばよいかわからなくなってしまいます。

 

・調査ターゲットをしっかり設定する

調査をだれに行うのか、というのは非常に重要なことです。例えば、40代以上をメインターゲットとしている化粧品について、インタビュー調査を行ったとき、40代と50代ではその化粧品への評価がまったく違いました。また、金額の捉え方もその人の世帯年収や知識によって違いがありました。その調査対象をどのような条件の人にするのかは、その調査データをどのような目的で使用するのかによって決まります。条件を具体的に設定することを意識する必要があります。

市場調査の具体的な事例をご紹介

弊社で実施した調査事例を2つご紹介します。

 

  • ホーユー株式会社様


  • ホーユー株式会社

    店頭販促ツールであるPOPを刷新しようと、新規ユーザーやヘアカラー愛用ユーザーの店頭での行動を詳細に把握するための「行動観察調査」を実施し、その商品を利用した新規ユーザーへの「デプスインタビュー」を行いました。

  • 東京電力ホールディングス株式会社様


  • 東京電力ホールディングス株式会社

    住宅の断熱性能を測定する調査を実施しました。大量のデータが必要だったため、900人のモニターの住宅に計測機器を郵送し、設置。一定期間データを測定した後、アンケートに回答してもらうホームユーステストを実施しました。新サービス開発のための基礎情報としました。

事例インタビュー一覧はコチラ

おわりに

市場調査の目的は単に市場の動向を知ることではなく、市場調査で得られた情報を商品開発やマーケティング戦略にフィードバックし、売り上げや利益拡大につなげることです。
1回の市場調査では明確にならなかったことでも、商品開発前、発売後、発売1年後など、さまざまなタイミングで調査を実施することにより、顧客の動向・変化が見えることがあります。したがって市場調査は単発ではなく、継続的に実施することをおすすめします。

 

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