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グループインタビュー(FGI)とは?メリット・デメリットと事例紹介

ライター:株式会社ネオマーケティング

公開日:2020年03月03日 | 更新日:2023年10月17日

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目次

マーケティングリサーチの種類は、大きく定量調査、定性調査の2種類に大別されます。また、定量/定性調査には、それぞれいくつもの手法があります。

この記事では、定性調査に該当するグループインタビュー(FGI)について紹介します。メリット/デメリット、事例、費用など網羅的に紹介していますので、ぜひご覧ください。

 

ネオマーケティングでは、グループインタビューのサービスを提供しております。実施をご検討の方は下記ページをご覧くださいませ。

>グループインタビューのサービスページをみる

グループインタビュー(FGI)とは

グループインタビュー(正式名称:フォーカスグループインタビュー、略してFGIともいいます)とは、6名程度の調査対象者を1箇所に集め、座談会形式で特定のテーマについて話し合う調査手法をいいます。モデレーターが参加者にインタビューを行いながら、商品・サービスに対する感想やその理由などについて直接顧客に尋ね、顧客の生の声を聞き取っていきます。
グループインタビューでは、商品・サービスの評価を顧客に確認できる他、購買行動に至るまでの背景を探るなかで、潜在的なニーズの把握にも活用できます。また対面で行う形式のため、想定するターゲット層の嗜好性やライフスタイルを具体的に知り、ペルソナ理解に役立てることができます。

続いて、グループインタビューを実施する場合に必要となる準備についてお伝えします。

■役割分担

グループインタビューの役割分担の一例をお示しします。モデレーターが時間をみながらその場を取り仕切り、予め用意しておいた質問を参加者へ直接投げかけながら、意見を引き出す形式で進めていきます。

フォーカスグループインタビューの役割分担の表

 

■会場

会社内で実施するのであれば、静かできれいな会議室・応接室を用意しておきましょう。また、映像や音声を録音・記録するための設備も必要です。

 

■実施時間

グループインタビューにかける時間は、人数にもよりますが一般的には2時間程度です。実施日については調査対象者の属性にもよりますが、働いている方を対象とするのであれば土日や平日の夜が集まりやすいでしょう。

 

■テーマ

グループインタビューに向くテーマとしては、商品・サービスを利用されてみての評価を聞いたり、新しい商品・サービスをその場で試していただいて使用感を聞いたり、大人数でざっくばらんに話しやすく、参加者同士で共感が生まれやすい案件が望ましいといえます。

グループインタビューのメリット

次に、グループインタビューを実施するメリットをご紹介します。
フォーカスグループインタビューを実施するメリット表

 

①複数名の顧客から直接生の声を聞ける

グループインタビューの最大のメリットは、顧客と直接対面で会話をしながら、商品・サービスに対する生の声を伺えることといえるでしょう。インタビュー参加者には特に制限がなく、自由な発言が期待できます。たとえば新しい商品・サービスを実際に手に取って試してもらうような場合、その商品に触れる時の表情まで確認しながら感想を聞けるのです。企業にとって有益な情報となるでしょう。
また、立ち振る舞いや風貌、服装なども含めて顧客が見えるようになることで、顧客一人ひとりの嗜好性やライフスタイルを感じ取ることができ、ペルソナ理解にも役立てられるでしょう。

 

②商品・サービスの改善点を見つけられる

グループインタビューでは、1人の意見の共有が複数名の共感を生むような場面も起こります。参加者から意見が共有され、それに対し他の参加者からさらなる意見の共有が成され、次第に議論が活発化していきます。このような会話の中から商品・サービスの改善に繋がるヒントが見つけられることが期待できます。相互作用によって活発な意見が出やすいことは、グループインタビューならではの特徴といえます。

 

③比較的短期間に低コストで実施できる

グループインタビューは6名程度の顧客を1箇所に集め、インタビューをする形式のため、1対1で行うデプスインタビューよりも比較的迅速に低コストで調査を実施することができます。一度に複数名の方から、まとまった意見を効率良く伺えることも、メリットのひとつです。

グループインタビューのデメリットと対処法

一方で、実施するデメリットについても触れておきたいと思います。

フォーカスグループインタビューを実施するデメリット表

 

①調査対象者の抽出に失敗する場合がある

事前スクリーニングを行っても対象者を的確に選定することは難しく、実際に参加した顧客が意図していたような方と違った、ということも起こり得ます。

失敗を未然に防ぐために、対象者を選定するスクリーニング調査の設計を綿密に行う必要があります。調査目的は明確に示しつつ、的確な対象者を抽出するように計画を立てましょう。

 

②バイアスが生じやすい可能性がある

限定的な人数を調査の対象としているため、統計的な信頼性は担保されません。また、参加者が他者の意見に遠慮することもあります。

統計的な信頼性も併せて確認するためには、定量的な調査と合わせて実施することが望ましいでしょう。

 

③キャンセル等で予定通り実施できない場合がある

インタビューを引き受けていただけることになっても、一定割合当日キャンセルや無断キャンセルが発生するため、予定していた人数で実施できない場合も想定しておく必要があります。また遅刻者がいた場合にも、別の係員を待機させたり、これまでの流れをかいつまんで説明したり、臨機応変な対応が必要となることも念頭に置いておきましょう。

キャンセルをなるべく少なくするためには、グループインタビュー当日までに何度かコミュニケーションを取るように心掛けましょう。インタビュー実施日の決定を連絡した後は、開催日の7日前、1日前などにリマインドメールをお送りし、スケジュールを認識してもらうよう働きかけることが大切です。

グループインタビューが使われる事例

グループインタビューでは、対象者を属性別にグループ分けしてインタビューをすることで、それぞれの意見や評価の違いを比較することができます。よく利用される事例をピックアップしました。

 

■商品・サービスの利用状況別の評価

フォーカスグループインタビューは、ある商品・サービスについて、利用頻度に応じて状況を把握したい場合に効果を発揮します。ヘビーユーザーやリピーターになってくれる顧客の特性は何か、あるいはお試しで利用するもののリピートに繋がらない顧客の離脱原因は何かなど、違いを把握し解決策を練るのに役立てられます。

 

■年齢・性別の評価

商品・サービスの利用状況は、年齢・性別によって変化することが多いものです。20代女性、30代男性というような分け方、あるいはF1層(20〜34歳女性)、F2層(35〜49歳女性)といった分け方で顧客を集め、それぞれの意見を集約させることで、違いが可視化されまることがあります。実際はより年齢・性別の属性情報と商品・サービスの利用状況を掛け合わせて条件を設定し、評価させることが一般的です。

 

■ライフステージ別の評価

同じ年齢・性別でも、独身者なのか既婚者なのか、また既婚者でも子どもがいるのかいないのかによって、商品・サービスの使われ方が大きく変わることがあります。毎日の食事や洗濯など日常生活に高頻度で利用される商品・サービスについては、ライフステージ別で変化を見ることが望ましい場合があります。

 

■商品・サービス利用者別の評価

競合商品Aを好んで利用する顧客のグループ、競合商品Bを好んで利用する顧客のグループなどに分けて意見を伺うことで、自社商品の課題や優位性、販路拡大の可能性などを多角的に把握することができます。

グループインタビューの費用内訳

では、グループインタビューを実施するときの費用はどのようなものがあるのでしょうか。
例えば、20名のグループインタビューの場合、1グループ5名で4グループ、各1時間のインタビューとすると、約350万円の費用感です。
内訳を見ていくと、グループインタビューの費用は大きく分けて以下の3つになります。

  1. 対象者抽出のためのスクリーニング調査の費用
  2. 対象者をインタビューに参加させるリクルーティングの費用
  3. 当日のインタビューにかかる費用

 

①アンケート調査

インタビューの対象は誰でもいい、というわけではないと思います。性別や年齢といったプロフィール情報、そしてモノの考え方や嗜好などその人固有の情報、商品やサービスの利用経験といった自社商品や競合商品に関わる情報など、インタビューをしたいという人はその調査の目的に応じて具体的であることがほとんどです。

私達ネオマーケティングのような「モニター(その集合であるパネル)」という会員組織を抱えている場合、その数多くの会員から今回のインタビュー対象条件に合致する人のみを選定してお呼びする必要があります。性別や年齢といった簡単な情報は会員情報として保有していますが、趣味嗜好や、具体的な商品・サービスの利用状況までは把握していません。
そのため、調査毎にアンケート調査を行い、そのアンケート調査で条件に合致するとわかった人のみに、インタビューの案内をすることになります。
インタビュー対象の条件が厳しいほど、このスクリーニング調査は大規模にやらざるを得なくなり、その分、費用が掛かってくる、ということです。

 

②リクルーティング業務

スクリーニング調査で対象条件に当てはまった人を抽出できたわけですが、まだ終わりではありません。スクリーニング調査で対象条件に合致した人はリスト化され、本当に条件に合致した人か、本当に参加してもらえるか、電話で確かめます。電話での最終確認ののち、インタビューの日時を決め、最終的な参加者とグループインタビューのグループ構成が固まります。この調整にかかる工数は主にインタビューの人数に比例して、費用として掛かってくることになります。

 

③モデレーター、書記、謝礼、会場費用

当日のインタビューにかかる費用は、モデレーター(インタビューを回す人)、書記の手配、インタビュー参加者への謝礼、会場費用、そしてインタビュー後の納品物に関する費用です。
これらはお客様ごとに必要不必要も変わりますし、インタビューの時間、インタビューの人数によって変わってきます。
コロナ禍になって以降は、オンラインでグループインタビューを希望されるお客様もいらっしゃいますが、その場合は費用内訳は変わってきます。

グループインタビューのスケジュール

グループインタビューのスケジュール感についてですが、調査企画から報告書の納品まで、目安としては1か月強を要します。

  • リクルーティング調査票確定:約1週間
  • リクルーティング:約1~2週間
  • 実査:「1グループ6名/実施時間90分」の場合、1日あたり2グループ実施
  • 報告書やレポートの作成:約2週間

グループインタビューを行う際の注意点

最後に、グループインタビューを実施する際に押さえておきたいポイントをご紹介します。

 

■共感が生まれやすい環境づくり

グループインタビューでは、共感を生む環境作りが大切であり、グループ分けには配慮が必要となります。一定の共通点のある方々が集まることでグループダイナミクスと呼ばれる相乗効果が生まれ、発言が共感に繋がったり、アイディアが広がったり、議論が深まったりするのです。
たとえばテーマが料理の話題であれば、既婚者と未婚者では共感できるポイントが少なく、本音を話しにくい可能性があります。男性と女性でも大きく意識が異なるでしょう。いかに本音を話してもらいやすい環境を提供できるかどうかで、引き出せる情報の質も変わってきます。

 

■気軽に話しやすいテーマを設ける

調査内容によっては、グループインタビューが適切でない場合があります。たとえば年収や家庭内の事情、病気など身体に関することは答えにくいテーマの例として挙げられます。このように複数名では話しにくいことを調査したい場合や、個人の意識を深く掘り下げて検証したい場合には、1対1のデプスインタビューの実施を検討しましょう。

 

■対象者選定を大切にする

グループインタビューをはじめとするインタビュー調査は、「誰に聞くか」ということが非常に重要です。そのため、インタビュー対象者の条件設定と、その条件に当てはまる人をいかにインタビューに呼ぶか、ということが問われます。対象者の条件設定についても、課題によってコツがあります。

まとめ

ここまでご紹介してきた通り、グループインタビューは商品・サービスに対する顧客からの評価を効率的に収集するために有益な調査手段となります。調査を成功させるためには、グループ分けやモデレーターの在り方などにコツが必要です。
リサーチのプロであるネオマーケティングでは、グループインタビューの実績も豊富にあり、安心してお任せいただけます。調査の進行に不安のある方はぜひご相談くださいませ。

 

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